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親カテゴリ: 八幡山かわら版
カテゴリ: 2011年八幡山ブログ 京都祇園祭

八幡山では、お山の懸装品のほかに、いろいろな所蔵品を有して居ますが、その中でも、大変貴重とされているのが海北友雪筆の「祇園祭絵図」です。(HPの、所蔵品記事を御覧ください)

350年前の祇園祭(後祭(あとまつり))の巡行を、六曲半双に描いた作品で、往時のお祭りを知る為の歴史的資料とされています。

50年以上前に「京都市指定文化財」に指定され、日頃は現状保全のため国立博物館に預けて居ますが、年に一度宵山の三日間だけ展示してきました。

しかし、これまでの劣悪な条件下での展示で、年々傷みや退色が進んできました。

そこへ今般、日立製作所様の全面的な協力のおかげで、屏風の「デジタル複製化」が実現。

3月の極寒の二日間、日立の技術者お二人に、沢山の機器を持ち込んで頂き、早朝から深夜にまで及ぶ撮影を敢行してもらいました。

極細部に渡って原本通りの再現するには、何千枚と言う細切れの撮影が必要で、後日それらをコンピューター合成されるそうです。

先日、それが見事に完成の運びとなり、表装仕上げ加工に入れました。

筆者は係員の役得で、早々に拝見して、余りにも見事な屏風の再現に驚きました。

7月10日の吉符入りに、町内全員の方に公開して、その後一般にも広くお知らせします。

今年の宵山には、出来たばかりの屏風では有りながら、350年前の「さび」をそのまま表現している貴重な「祇園祭絵図」を御覧頂けます。(萬)

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